【スタプリ第29話のネタバレがあります。ご注意ください。】
スター☆トゥインクルプリキュア 第29話
「ただいまルン☆惑星サマーンのユウウツ」
惑星サマーン(前半)
到着
毎回毎回サマーンの話題が出ると浮かない顔のララ。今ならわかります、外に出てプリキュアになって、そんな活躍の最中サマーンに帰らなければいけないなんて辛すぎる。でもひかる達がついてきてくれて本当に良かったと思います。
クク
「調査報告も無しにどこ行ってたルン」
今回登場した、この騒ぎの元凶であり、ララの上司であるクク。出会った瞬間ララが嫌そうな顔をしていたのがよくわかります。開口一番こんな言葉を言われるなら、これだけで帰りたくなくなるってものです。
意外だったのが、触覚挨拶です。なんとなく(日々の妄想の影響か)親しい間柄でやるイメージだったのですが、あんなに嫌々やるんですね。
度々挟まるひかるの自己紹介は、今回のしんどい雰囲気を少しでも緩和するためのギャグなんだろうなぁ、と思います…。
パーソナルAI
彼女達は、ララ様が航行中に保護した異星人
ロケットに搭載されていたAIと、サマーンの中心であるマザーAIの違いが説明されました。ククからの疑いもうまく誤魔化してくれて、パーソナルAIさんは気が利いていますね。
AIさんの変化は、7話の「ひかる様は、周りを元気にする力があるようです」あたりから始まったように思います。周りを巻き込んで変化させる、AIに対しても「どうしたいの」って聞きそうな、ひかるの特性ですね。
直ちに、マザーAIにアクセスしてデータの共有を願います
はい、後ほどいたします
子どもにはわかりづらいかな?とも思いましたが、案外伝わっているのかもしれません。この共有を行うと、ひかる達の事を誤魔化してくれたAIさんはなくなってしまうのでしょう。AIが後ほど、と言う事自体が不思議な感じがします。
長くパーソナルAIがマザーAIから離れた事によって、大きな変化が生じたのかと思われます。マザー側もその危険は把握しているので、定期的な情報共有(フォーマット)を求めているのでしょう。
トッパー
さぁやってまいりました、黒幕候補、宇宙星空連合のトップの登場です!今回の騒動的に、この人をわからせないといけないのでしょうか、そのルートに行くならばプルンスが大きなカギになりそうです。
ララが「地球に帰してもらえるかもわからない」と言った事から考えると、権力に物を言わせてる系組織のようで、なんとなく星空連合和解ルートはないかなぁ…と。
違うルン
この時の若干崩れ顔の皆がかわいい。
ララの家族
トト、カカ
どこに行ってたルン?
調査報告もせずに
ララが帰ってくるも第一声がこれでした。もっと心配してあげなよ、と思う反面「AIがついているから大丈夫」という絶対の自信もあるのかもしれません。
サマーンでは普通の家族なのかもしれませんが、地球側から見るといろいろ引っかかる言動がまぁたくさんあります。後述。
ロロ
見つけたルン、プリンセスの、力!
えぇ、私は今まで盛大なミスリードをしていました。第2話で「私の星サマーンでも、異変を捉えていて調査に出てたルン」という事から、サマーンでは皆でプリンセスの力を探していて、ララもその調査員のひとり、という考えです。
その考えがあったので、ロロからの通信はララに対する情報共有だと思っていました。冷静に考えれば、ララがプリキュアである事を知らないのに何故ララに連絡してきたのかという疑問が浮かぶのですが、残念ながら気にも留めませんでした。
そう、そこから導き出されるのは…
我々の時間軸で言うと半年近く、短く見積もっても1ヶ月(※1)の間、音信不通・行方不明だった妹に行った最初の通信の内容は
「俺が表彰されるから祝いに来い!!」
なわけです(書き方、意地悪だけど)。ララ、辛い。私も辛い。いやロロに悪気は無いのはわかるんですが、ねぇ…?
フワが1話でたんぽぽの綿毛を飛ばしていた事から、季節は4月~6月。七夕回があることから22話時点の日付は7/7、夏休みが始まっていることも考えると、29話時点は7月中旬~下旬ではないかという推測から。
ララの家族問題発言
多すぎるので幾つか取り上げようと思います。サマーンの価値観を伝えるために若干大げさに表現してあるのではないか、と思っています。
ロロはランク1の最高級の調査員。ララは一番下のランク8の調査員ルン
下のララを助けてあげる責任があるルン
悪気はない…ロロに悪気はないんだ…そうやって自分を言い聞かせないとロロが完全に悪者になってしまうほどの破壊力です。
AIは万能ルン
AIが選んだルン
露骨なほどにAIに頼っている表現をしていました。ララも初期はAIの言うことは絶対だというスタンスだったので、サマーンでの「普通」なのだろうと思います。後期EDの2番を思い出しますね。
ララにはララにあった仕事があるルン
サマーンではAIが職業を決める、ということと上記のAI頼りを合わせると「AIに割り当てられた職業はぴったりであり、それ以外の作業は全くしないのが普通」という考えが読み取れます。理解はできるんですが、やっぱり棘のある言い方ですよね。
うまくAIを使いこなせれば乗り物酔いしないルン
これについては、もはやさっぱりわかりません。AIがどうしようと乗り物酔いはする気がしますが…
惑星サマーン(後半)
ホバースクーター
触覚で操縦する謎スクーター。室内、屋外、研究所、表彰式であっても乗っていたので、サマーンでは常にこれに乗って生活しているものと思われます。
降りてる描写もほぼなく、他の移動手段は動く歩道とロケットのみなので、サマーンの住民は足腰が弱そうです。
でも!ララは乗り物酔いをすることから使ってないので、足腰が強いわけです。地球に来てもあれだけ自然に歩いたり走ったりできたのは、ララだからなんです。もはや、来るべくして地球に来たと言えるでしょう、良いですね…。
すべてはマザーAIの言う通り
プリキュアを歴代で観てきた方は思うでしょう。「これ、管理国家ラビリンスに近いじゃん!」と。(フレッシュプリキュア!) …あえて画像なし。
しかし、こちらはレクリエーションドームや、味に配慮された食べ物などの配慮があるので近いけど、違うけど、一歩間違ったらそうなってしまいそうな、そんな雰囲気を感じます。
レクリエーションドーム
外に出なくても、サマーンでは楽しく暮らせるルン
このシーン付近のララの声、トーンが落ちている所が非常に痛々しいです。ララが他の星に少し詳しかったのは、このレクリエーションドームがあったからなのかもしれません。ララの小さい頃とか考えるのも楽し…ちょっと辛い想像してしまったのでやめます。
惑星ゼッケインに設定した時、ユニが屋外フェスをした~とマオの思い出を語り、それにプルンスが反応するシーンがさり気なく、とても良かったです。
まどかとララ
ロロ達がララの事を話している際、まどかがちょっと嫌そう(悲しそう)な表情を見せているのですよね。最初から自分の進むべき道を決められている事や、両親が有名人だからこそ、自分もそうならなければならない(なりたい)という共通点から、思う所があったのかもしれません。
自分の気持ちに初めて従いました
ララは、どう思っているのですか
この「みんなはどうしたい?」はひかるのキャラソンにも歌詞として登場していて、ひかるの考え方の根幹にあるのでしょう。そしてその言葉をかりてララにアドバイスする、たまらないです。
戦闘シーン
テンジョウ
今回、テンジョウが敵として登場しましたが、違和感はなかったでしょうか。そう、媒体にされた「クク」の気持ちがひとつも描写されていないんです。(印象的な所で思い返すと、14話のトウマ、22話の春吉さん等)
長い間AIに頼り切っていたので個人としての思考(イマジネーション)が衰え、完全に操られるがままになってしまったのか、と想像してしまいます。
細かいですが、今回はララ回なのにもかかわらず、変身バンクは通常通りでミルキーびいきではありませんでした。次回に期待!
キュアミルキー
©ABC-A・東映アニメーション スター☆トゥインクリキュア 第29話本放送より引用
諦めないルン。喜んでるルン。兄が…ロロが見つけたから、トトもカカも、みんな、私の家族が喜んでるルン。だから私は、何があっても守るルン!
サマーンの価値観で育ち、周りからあんなに言われて、それでも「家族が喜んでる」から守りたい。それがララなんです。ロロが羨ましいとか(きっと多少あります)、もっと上のランクになりたかったとか、そんな些細な事は置いといて、「家族が喜んでる」ことが大切なんです…。
それは、ペンを取り返すスタイルにも反映されていて、いつもなら皆で協力する所ですが今回はララが突出していました。効率を度外視して、捨て身になるほど「ロロが見つけたペン」を取り返したかったのです。
ララ、ほんっとうに強くて、真っ直ぐで、優しい子だと思います…なるべくしてプリキュアになったんだと断言できます。
ククの謎解釈
ララ、そのペンはどうした!?なぜ君は!?研究所は、どういう事ルン
調査員ララが、プリンセスのペンを奪う気ルン
上で「個人としての思考(イマジネーション)が衰えている」とした大きな理由がこれです。どう考えたって、あの映像からこの結論はおかしすぎます。あまりにも焦りすぎて「ルン」をつけていない時があるのでノットレイの変装説を考えたほどです。
ララのこれまで
今回、ララの背景が憶測ではなく確定したことによって、今までの言動行動に色々重みが出たと思うので、少しだけ振り返ってみたいと思います。
第1話 キュアスター変身回
記念すべき第1話です。初登場にして乗り物酔いをしていたのはララの体質だったことが判明しました。今まで宇宙デブリ調査が仕事だったので、遠出するのはこれが初めてだったのかもしれないです。
でも、ロケットを修理してからというもの、乗り物酔いするララは見ていません。9話(まどか初商店街回)ではバイクで遊んだみたいですがそのような描写はありませんでした。もしかしたら苦手意識や、決め付けがあるのかな、なんて思います。
現れたカッパードの前に立ちはだかるララのシーンがありました。しかし考えてもみてください。宇宙デブリを調査する仕事をしていたララが、たまたまプルンスとフワが襲われている所を見かけて助け、なおかつ得体のしれない敵に立ち向かう。2話の変身回で勇気を見せたように感じますが、本当はひかるよりもっと先に、1人で、凄まじい勇気で行動していたわけです。
第2話 キュアミルキー変身回
この回、所々プルンスやひかるの悪気のない「プリキュアってなんなの?」「プリキュアならできるでプルンス」等、サマーンで家族とやっていた流れと全く同じなんです。
自分は最低ランク、とずっと言われてきて、プルンスとフワを守るために行動してみたものの…自分はプリキュアになれない。今考えるとララの消極的思考も納得できます。
ララがAIから割り当てられた職業はロケット修理屋ではないので、ララは絶対ロケット修理なんてやったことがなかったはずです。AIに教えてもらったとはいえ、この時点で並のサマーン星人より行動力を見せていると思います。
初めてひかるの部屋に行って、お爺ちゃんが来たところでプルンスの助けで天井に隠れるシーンでは、ララがなんともいえない表情をしています。サマーン以外の家族関係を見るのが初めてだったからなんだろうなと思います。その後もララはちょくちょくお爺ちゃんに絡みに行っているので、悪い印象ではなかったのでしょう(あの時は日本語がわかってなかったはずですが…)。
なりたいからって、なれるもんじゃないルン
私は私だし、ララちゃんは、ララちゃんだよ
AIが職を決めるという特性上、なりたいと思ったからといってなれるわけではない。この考え方も今では至極順当だな、と思います。そしてこの「ララはララ」という言葉は、ララのキャラソンの歌詞に入っているんですよね。大好きです。
第6話 ダークペン登場回
ロケット修理がうまくいかないララが、ひかるが提案する気分転換に乗り気じゃない回です。
プリキュアという役割が出来たものの、うまくいかないイライラが当時よりもよくわかります。ここでロケットの修理を手伝ってほしい事をみんなに伝えるんですが、サマーンではきっと修理はそれに適した特性の人がやるので、きっとこんなことはないのでしょう。
第7話 ロケットデコレーション回
これ、ロケットルン?
ひかるのデザインを見たララの一言ですが、サマーンで飛んでいたロケットがすべて同じ見た目だったという事を考えると「こんなに見た目が変わってもロケットと呼べるのか」という疑問形も少し入っている気がしてきます。
これもサマーンの「効率的思考」から一歩踏み出した出来事と言えるでしょう。
第11話 サザンクロス回
ひかるが「想像力がない」と言われて落ち込んだ時、真っ先に「そんな事ないルン!」って言ったのがララなんです。サマーンでララは最低ランク調査員なので、この言葉をかけてほしかったのはララ自身じゃないかと思うんです。
でももう、本当に自分に向いている環境を見つけて、ララは自信を持っていて、今度は落ち込んでいる人を励ますことができるわけです。とても好き。
第13話 初登校回
学校に行く初日に、ララはもうAI離れしようとしているわけです。もう、サマーンで一番進んでる子ですよこの子は!サマーンではもう立場が固められているので、新しい世界で心機一転、うまくやろうと必死だった事を考えるとララの努力を見て、泣けてきます。
ぜひ、学校で習ったことを生かして家族に「ララが2桁の計算出来るルン!!?」って驚かれてほしいです。そのまま表彰とかされてもいい。
第14話 天宮家パーティ回
(両親について)手は繋がないけど、触覚はつなぐルン
こんな事言っていたんですね。やっぱり問題発言は置いといて、仲はいいんですあの家族。
第25話 お祭り回
みんなといると(心の)宇宙がひろがるルン
今までサマーンで、AIに立ち位置を固定されて生きてきたララにとって、今の環境は何もかも新しく、新鮮に見えているんだと思います。そしてそんな体験をさせてくれる仲間たちもいて、ララはもっと強くなっています。あぁ…宇宙星空連合なんかに負けないでずっと一緒にいて欲しいです…。
次回予告
次回大詰め、AIが乗っ取られた時、サマーンはどうなるのか。あまり予想はたてず、ただただ心して観ます。