【ヒープリ第42話のネタバレがあります。ご注意ください。】
ヒーリングっど♥プリキュア 第42話
「のどかの選択!守らなきゃいけないもの」
のどかの日常
朝食
食欲ないのか
そうみたい
自分の身体の事なのに、他人みたいな答え方をしているのが印象的でしたね。
これからどうしたら良いのか、ダルイゼンが言っていた事をどう受け取ればいいのか、答えの出ない問いかけをひたすら自分に投げかけているように見えます。
この朝食シーン、会話もBGMも無い「完全な無音」がめちゃくちゃ多いっていうところも、のどかが「上の空」だよ感を出しているのかなぁって思いました。
ちょっと怖い夢見ちゃって
残してごめんなさい。私の分みんなで食べて
のどかってプリキュアにしては(?)誤魔化すのうまいですよねぇ。
なんでかなってちょっと考えたら「昔から皆に心配かけないように、辛い気持ちを隠してきたから、誤魔化しレパートリーが沢山あるのかも」って結論に至ってめちゃくちゃしんどい気持ちになりました。
細かい事ですが、作ってくれた人への感謝を忘れずに「残してごめんなさい」をきちんと言っていたのが本当偉いです。
でもやっぱり自分が大変な時でも相手の事を気にするんだなぁって思っちゃって複雑な気分です。
学校生活
理科の実験でリコーダー吹くし…
ひなたならともかくな
朝食時はうまく誤魔化していましたが、学校生活はボロボロですね。
さすがに理科の実験でリコーダー吹くのはまずい、ひなたなら…いやひなたでも…いやひなたならやりかねないですね、ニャトランの言う通り。
のどかって、自分がこれだけ苦しんでいるのに朝食の時も、お昼休みも、嘘をついてまで周りに心配をかけないようにしているんですよね。
もっと自分の心を大切に、もっと周りを頼ってほしい…!と視聴者的には歯がゆいばかりでした。
心配するラビリン
ラビリンにも、はっきり教えてくれないラビ
じゃあ、今は聞かないけど…あなたには話せるんじゃないかな
ラビリンは、このタイミングで皆に朝起きた事を説明する事もできたはずです。
初見の時は「のどかが話していない事を尊重した」のだと思いましたが、後々の展開がわかると「ダルイゼンを倒す流れになってしまうから話さなかった」のだとわかります。
のどかが自分の体を犠牲にしてまでダルイゼンを助けたい、なんて言い出したら普通とりあえず止めますからね。
ちゆとひなたも、無理に聞き出さないところから「ラビリンとのどかなら大丈夫だろう」という信頼感が感じられます。
のどかとラビリン
どうしたの、何かあった?
のどかは、いつも優しいラビ…ダルイゼンを助けたかったラビ?
何かあったのはのどかの方だよ!!って感じですよね。
ここまで「自分が大変な時でも周りの人に気を使う」のどかを毎回毎回見せられたら、今回もダルイゼンを助けたいって言い出すんじゃないかって思っちゃいますよね。
一番この状況を理解していて、(直近)一番近くにいたラビリンがこう言うって事は、誰から見てもそうだった…って事にしましょう。
前回、実はダルイゼン助ける流れなんじゃないか…?って思った視聴者はラビリンに共感できると思います。
もし、のどかが助けたいならラビリンは…一緒に助けるラビ!
…でも、叶うことなら。もう二度とあんな苦しい思い、もうしたくないよ
ここでのどかが、はっきりと「嫌」って言ってくれて、すごくホッとした私がいました。
助ける!って言ったら言ったで、とりあえずは「プリキュアだしそういう展開もあるよね」って思うのかもしれませんが、私は「でもダルイゼン散々のどかの事苦しめてきたじゃん」って思っている派なので、助ける理由についてはひっかかったままだったと思います。
この答えによって、なぜヒープリは「自分より他人」なのどかを描き続けてきたのか、なぜダルイゼンが執拗にグレースに害を加えてきたか、がすべて繋がりすっきりしました。
ダルイゼンがのどかを苦しめてきたを無かった事にしない、という物語の一貫性も感じられて、今ではこの展開以外考えられないなと思ってしまいます。
驚いたのが「のどかは闘病期間を完全なマイナスととらえていない」というところです。
私は、ダルイゼンがのどかの幼少期を奪った!!と短絡的にしか考えられていなかったので、視野が狭かったんだなとちょっと反省しました…いや、のどかがすごすぎるのかな。
病気という立場上、可哀想だと思われたり、言われたりする事が多いんじゃないかと思います。となると消極的な考えを抱きやすいものですが、のどか自身が「悪い事だけではなかった」と思えている事は、本人にとっても、周りで支える人にとっても良い事だと思います。
「辛かったけど、その期間があったからこそ今の自分がある」
って事でしょ、はー涙目ですもう。
普通こんな考えできないですよ、なんですかこのびっくりするくらい前向きな考え方。
そうした方が、良かったんだと思う
のどかの気持ちを聞いてるラビ無理、私どうしても嫌!嫌なの!
だったら、助けなくていいラビ!…自分を犠牲にしなきゃいけないなんて、そんな義理も責任もないラビ!
ヒーリングアニマルの使命とは別に、のどかの意思を尊重してダルイゼンを助けるなら協力するとまで言ったラビリンなので、こうなったらもう「え、じゃあもうやっちゃおうぜ(意訳)」って感じですね。
大変な環境の中で、のどかはよくやっていますし、そもそも苦しまなきゃいけない理由はなにひとつないです。
でも「そうした方が良かった」「でも嫌」の2択で日常生活に支障をきたすレベルで悩んでいるという事は、そう簡単に片方を捨てきれないと思いますし、この後の様々な反応からその要素を読み取れると思います。
なにか言ってくるやつがいたら、ラビリンがぶっ飛ばしてやるラビ!
この言葉、めちゃくちゃスッキリしました。
何があってもラビリンはのどかの味方。外野が何を言おうと、のどかの出した答えに善いも悪いも無いって事です。
ちょっとラビリンにぶっ飛ばされたい気はする。
ビョーゲンズ
キングビョーゲン
お前ほど忠実な下僕を失うのは惜しい。まずは我に服従を誓わぬ者から…意思と力を奪う
ばびゅん!
ねぇ!!揚げ足かもしれないけど聞き逃さなかったからね!
「まずは」って言ったね「まずは」って!取り込む気ゼロなら「我に服従を誓わぬ者”は”」って言いますもんね!シンドイーネさん取り込んだら許さないからね、ほんとに。
さて何か企んでいる様子でしたが、噴水、ラベンだるまちゃん、水道と全て「水」に関係する場所だったので、水の汚染を使った何かだと思われます。相変わらずやる事が容赦ないですね。
追い詰められたダルイゼン
キングビョーゲンから逃げ始めてからというもの、ダルイゼンの表情がちょっと柔らかくなって可愛い寄りになってる気がしてなりません。気のせい?
まぁ、のどかに対してした事に目を瞑れば、病原菌という身に生まれてパワハラを受けるしか無かったダルイゼンはちょっと気の毒です。
追い詰められてのメガパーツ使用で(おそらく)失敗でしたね。たぶん精神状態が関係してると思います。
グアイワルは本体がベースでしたが、ダルイゼンはどちらかというとギガビョーゲン寄りの身体に変化したなぁという印象です。蝕む力も溢れていましたものね。
不穏さを出すために夕暮れを描いているのかなーと思いましたが、前回夜遅くなって家族にめっちゃ心配されていたのを考えると「夕方に襲ってくるのやめてよ!」って気持ちが先行しちゃいます。中学生なんだぞ!
戦闘シーン
巨大化ダルイゼン
もしかして、ダルイゼン…?
のどかのせいじゃないラビ!
変わり果てたダルイゼンを見つけた時の、のどかが見せた揺らぎが気になっちゃいますね。
ラビリンのファインプレーで持ち直した後、変身する事によって決意をより強固に…とも見えますが、どちらかというと私は「プリキュアの力に頼って無理矢理自分の感情を抑えようとしている」ように見えてしまって、今後の展開が怖いです。
因縁の対決なので、戦闘がめっちゃ派手でしたね。アースとグレースの空中での足裏合わせは劇場版かと思うくらい格好良かったです。
助けてくれ。こんな、こんなのは俺じゃない!
ダルイゼン!グレースの優しさに付け入るのはやめるラビ!
プリキュア視点でキツめな言い方するなら「地球蝕みながら何言ってるのコイツ」ですね。
でも視聴者視点からだと、逃げ場がない上で仕方なく暴走してしまっているのがわかるのでちょっと可哀想、の方が勝ちました。あくまで私はですが。
攻撃の中断
いつまで!? あなたが元気になったらどうするの!?
私はやっぱり、あなたを助ける気にはなれない
グレースの言葉が、フォンテーヌとスパークル、アースの打撃になってダルイゼンにダメージを与えているような演出に痺れました。こんな魅せ方もあるんですねぇ。
ここで気になるのはダルイゼンが攻撃を止めている、というところです。きっかけは「そしたら私はどうなるの」という言葉。
ダルイゼンは今までグレースの「自分さえよければそれでいいの」が理解できていませんでした。でも今はキングビョーゲンに追われ、グレースに拒否され、当時のグレースの気持ちが理解できたはずです。
そして今、「自分が助かるためにグレースを利用した場合グレースがどうなるのか」を考えた結果、攻撃を止めました。ダルイゼンにとってめちゃくちゃ大きな一歩だったと思います。
ダルイゼン浄化
ダルイゼン、あなたのせいで私がどれだけ苦しかったか、あなたは全然わかってない!
私の、体も、心も、全部私のものなんだからー!
はい、はい…。
ここから、1周目の感想と何度か観た後の感想が結構違うのでどちらをベースに書くか迷ったのですが、えーいめんどくさい!両方書きます!!
1周目の感想
(残ってたのが箇条書きなので、ちょっとあっさりめです)
今まで自分の身体を散々二の次にしてきたグレースが、はっきりと自分を犠牲にする事を拒否してくれて安心しました。
病原菌という存在自体が、言うなれば自分の存続のために人の体を利用する生物(?)なので「私の身体だから渡さない!」という視点は面白いですね。
病気という性質上、どうしても和解って難しいと思うのでこの結末は仕方がないかな、と思います。今のご時世もありますし。
何度か観た後の感想
前述の通り「攻撃を止めた」ダルイゼンに気付いてからというもの、グレース達が言っている事は何一つ間違ってはないのですが、どうしても「理解を示した相手に気付けずにそのまま…」という風に見えてきてしまいました。
ダルイゼンは攻撃を止めた後からプリキュアに直接攻撃していません。それを考えるとグレースの「どれだけ苦しかったか、あなたは全然わかってない!」が「わかりはじめたダルイゼン」に対して言ってしまっているように見えて、本当にこれでいいのかなとちょっと不安を感じました。
とはいえ、ダルイゼンのしてきた事が消えるわけではありません。なのでこの浄化を堺にキングビョーゲンの呪縛から解放されて、今までしてきた事とは逆の「地球をお手当てする」側として罪滅ぼしとまでは言いませんが、そういう存在になる展開もありだったんじゃないかなって思っています。
実は、この展開に期待している(まだ諦めてない)理由がいくつかあって、
- わざわざダルイゼンが攻撃を止める描写をした
- グレースは「助けた方がよかった」という感情をまだ持っている
- 公式ページで退場表記じゃない(メタァ)
です。なので私的にまだ、ダルイゼンは勧善懲悪ジャンルではありません。残り数話ですがどうなるかめちゃくちゃ気になっています。
エピローグ
ネオキングビョーゲン
でっかくなったからって、ニャんだってんだ!
地球の皆の心と体、全部、私達が守ってみせる
抗う力も残っていないダルイゼンが痛々しいです。
まず人型になったのにびっくり。ナノビョーゲンの集合体だからどんな形にもなれるでしょ!って言われてみればそうだけど。寝起きんぐびょーげん…
ダルイゼンを見捨てながら地球のみんなと全てを守るというか…随分な思い上がりだ
ダルイゼンを追い詰めたのは誰!あなたに言われたくない!
ダルイゼンを見捨て…とか、お前が言うな杯優勝確実な事言っていますが、グレースも食い下がらずにド正論で返していて頼もしい限りです(若干うつむいていましたが…)。
とりあえずダルイゼンの是非は置いといて、諸悪の根源はキングビョーゲンなのでプリキュアが真正面から(わざわざ高所に上がって)宣戦布告したのは気持ち良かったです。
守らなきゃいけないもの
結局、サブタイトルの「のどかが守らなきゃいけないもの」って何だったんでしょうか。
順当に考えると「自分の身体、自分の日常」でしょうか。最後の言葉を考えるに「地球のみんなと、全て」なのかもしれません。
私は「中学生が世界を守る」より、「中学生が日常を守ってたらなんか世界を守ってた」の方が好き派の人間なので、前者の方を指していたらいいなぁ、なんて思っています。
でもまぁ、正直なところ、もうなんでもいいからこの子達に普通の生活させてあげてほしいです、特にのどか。
次回予告
どうなるのかなーって軽い気持ちで予告見てたら、最後の最後になんかすごい事言い始めましたね!?どうなっちゃうのアース…